2010年9月1日水曜日

カローラとサニー

日本の自動車メーカーではトヨタ自動車と日産自動車が激しい首位争いを展開していた時が有りました。年代にしたら東京オリンピックが開催された後で高速道路の整備が急速に始まった頃でした。その争いに参戦したのがトヨタ自動車からはカローラで、日産自動車からはサニーだった様です。トヨタ自動車のカローラを開発したのはその時主流だったパブリカを開発した長谷川氏で、居住感や静粛感、性能面を特に重視して車を作ろうとカローラを開発したそうです。将来訪れるモータリゼーションを予想しての決断でした。サニー側も同じ様な感じで出てくるかと思いましたが、小さめの大衆車はあまり売れないと言う判断の元、高級車の間に入れる様な感じで作られる事になったそうです。

一見トヨタ自動車のカローラが不利な様に感じますが、販売の神様と言われた神谷氏の確信の元、多額の費用を投じてカローラ専門工場を新設させました。そこでは量産出来る体制も整えて、サニーの1000ccに対抗した1100ccのカローラを作り出す事に決めたそうです。当時の一般家庭の年収の8割ほどの値段でどちらも価格設定され、カローラの方が若干高めの設定にしていましたが、100ccと言う排気量の差と値段の差を比較しても十分に勝てる範囲の値段設定にしていました。そしてその決断は大きく当たり、連続33年間も車種別ランキングでトップを取り続ける大ヒット商品になりました。

この大ヒットによってトヨタ自動車は大きく躍進し、アメリカにおいても一般大衆向け小型乗用車として不動の地位を築き上げたのです。


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